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経理部に配属されてから10年の経験を振り返る「私の履歴書」

私が新卒で大企業の経理に配属されてから、早くも10年以上が経ちました。

大企業の総合職ではよくある話ですが、初任配属は会社の裁量で決まり、その後は通常2~3年で異動することが通例となっています。50人以上いる同期は皆、少なくとも1度は異動を経験しています。

それでも私は、経理部門内でのみ担当のローテーションがあるのみで、部外への異動がないまま会計/税務に関する仕事を続けています。

ここで一度、新入社員だったころから今に至るまでの経理部門のサラリーマンとしての履歴をまとめてみたいと思います。

最初からクライマックスだった波乱の幕開け

新人研修は期待と緊張の日々でした

自分のキャリアのスタートであり、一生のターニングポイントだったと思われる1年目のときの話です。

最初からOJT(On the Job Training)という名の「現場で覚えろ」方式ではなく、大企業らしく新人研修期間がありました。同期と研修所で3ヵ月間、衣食住を共にします。

思い返せばこのときは、会社には入ってはいてまだ社会人としての実感がありませんでした。今でもそうですが、同期は友達みたいなものでしたし、就業時間はぼぼ基本的なビジネスマナーや会社の概要や制度の説明を聞いている時間が占めていました。

研修所での共同生活は、少し窮屈でもあり楽しいものでもあったので、今では当時のことを“青春だった”と思います。この間、同期同士でカップルになり、その後に何組かは結婚までしています。

そして研修も残り半月となったタイミングで、配属先の発表がありました。この日が近づくにつれて皆そわそわしていましたね。地方に配属となる人もいるため、皆、運命の分かれ道のように捉えていたように思います。

私はというと、就職活動から一貫して希望していた経理に決まりました。事務系採用(研究系採用以外)の大半は営業部署に配属となるため少し異色ではありますが、内示を聞いたときは嬉しかったです。希望通りになるとは限らないものなので、ニヤリとしてしまいました。

こうして私の経理部員生活がスタートしました。

希望通り経理部に配属されたはずが…

この職場でのルーキーイヤーがとにかく厳しかったです。大学を卒業した20過ぎの大の男が、職場で人知れず泣くほどに辛いこともありました。

その要因は、①私に社会人経験と経理知識がなかったことに加え、②職場にも余裕がなくピリピリしていて新人(私)のフォローが難しかったからです。

私が入社したタイミングの経理部は、グループ経営の見直しに伴う組織再編(会社分割)のプロジェクトが行われており、実行段階を控えた非常に切迫した状況でした。

私が経理部に配属されて、最初に担当した仕事が「経費の分析」です。いわゆる“販売費及び一般管理費”について、なぜ予算や前年に対して増減したかを調べ、資料をまとめます。

前述の組織再編プロジェクトにより、私の仕事も大幅な見直しが必要とされ、対応に非常に苦労しました。まだ従来の資料さえ慣れずノウハウもないなか、新規に必要な資料を検討して作成するということが、非常に難しかったです。周りの先輩たちも自分のことで精一杯といった感じで、私の面倒を見る余裕もなかったように思います。

私は新人として担当していた細々とした仕事をこなし、ピリピリした雰囲気のなかで資料を作ることのプレッシャーに耐え、なんとか日々の業務をこなしていました。

そんなある日、一人ではできない仕事を、周囲のメンバーに手伝ってもらって進めなくてはいけない状況に直面しました。ここでの私の指示やタイミングが悪く、それを受けたメンバーから手厳しい態度を受けてしまうということがありました。

(こんなにがんばっているのに…! なんでこんなに責められないといけないのだろう)

私はその場で涙が出てきたのを隠すよう、オフィスを抜け出しました。

最終的に、どのようにその仕事を終わらせたかは、あまりはっきり覚えていません。確か、私を哀れんでやさしく声を掛けて下さった方から、順次取り組んで頂き進めることができたと記憶しています。

今となっては、当時の自分には厳しめだったにせよ、新人のタイミングでガツンと頭を打たれたことが、その後の急激な成長に繋がったと思っています。

会社員は一人で仕事をしているわけじゃない。組織で仕事をしていて、それを動かすためには人間関係を含めた信頼や説得力が必要だ。

人は機械ではないので、感情や感性で不合理な選択をすることがあります。それによって仕事が上手く進まなかったり、不要な軋轢を生むことがあります。

よく考えれば当たり前のことかもしれませんが、日々の態度やコミュニケーション、責任感や思いやりのある言動によって十分回避できます。逆に、いざというときの強い味方にすることができます。

それは毎日の挨拶だったり、ちょっとした笑顔だったりから生まれ始まるものだと考えています。

サラリーマンのライフスタイルと仕事に慣れてきた20代前半

経理部配属後、2年目から3年目にかけては、経理の基礎をどんどん吸収していくことができました。

経費の分析を中心とした経理の実務をこなしていると、1年目が終わるころから、なんとなく勘所(=要注意ポイント)が分かるようになってきました。スムーズに仕事を進めることができるようになると、ただ作業を行うだけでは分からなかったような数字の繋がりを理解できるようになっていきます。

  • 各種仕訳の確認
  • 経費比較表の分析

経費が関係する仕訳とにらめっこしていると、会計ソフトに対して、どんな仕訳を入力すると、どの会計帳簿にどのように反映されるかが理解できるようになります。これができると経理の基礎が培われたと言えるでしょう。

次のステージとして複数あるグループ会社のうち、1つの「会社の損益分析」を任されることになりました。

私にとっては大いに不安のあるチャレンジでしたが、会計の全体象を早い段階で知ることができたのでよかったと思っています。

  • 各種仕訳の確認
  • 会計システムにおける財務諸表の作られ方
  • 分析がし易い会計データの作り方

何もわかっていないところからのスタートなので当然ですが、まだまだ見るものすべて目新しく、知ることでどんどん力がついてくるのがわかりました。様々な資料に触れることで、自分の成長が実感できたのでそれが楽しかったです。

この時期、少しだけ「会計のことはだいたい分かるな」と若くして自惚れていた部分がありました。今になってわかりましたが、当時は“会計の基礎”が分かるようになっただけでした(それはそれで非常に意味のあることです)。一人前の経理部員とは言えず、専門的な論点の理解の不足や、国際会計基準(IFRS)、税務といった更なる領域を知らな井の中の蛙状態でした。

経理という領域で仕事を続けていく自信を得たことで、職場はもちろん、プライベートでも少し余裕ができた気がします。会社を離れた土日の過ごし方も、自分なりに工夫するようになりました。お金も自由に使えるということで、趣味として一眼カメラを始めたりしています。

中堅社員になることで増した責任と迫りくる後輩の成長

3年目からは幸運なことに、経理部員としてコアとなる業務を担当して自力を上げ、広い範囲の理解を深めることができました。

経理のなかでも重要とされる、「連結決算担当」「財務担当」「税務担当」と歴任し、どれも現場の実務を覚えていきまいした。どの仕事も好きなところ、嫌なところとありましたが、経験できたことに意味がありました。自分なりにまじめに良いアウトプットを出せるよう努力もしてきました。

連結決算は、作った数字やまとめた情報が、有価証券報告書を始めとする会社として正式に公表する資料に反映されます。これらは上場している株式会社として非常に重たい責任のもと提出している資料になります。公表前の会計士監査はまだしも、公表後に外部からの問い合わせ(間違いの指摘)があった際には、背筋が凍ります。(誰かに書面や口頭で「緊張感をもて」と言われてもあまり響きませんが)連結担当を経験すれば、緊張感をもって仕事する必要性を実感できます。連結決算に関する会計知識が身につき、転職活動でも有利になるのも連結決算の魅力です。

財務は、グループ経営をするうえで必要な資金の管理を行います。どの会社、どの通貨でどれだけお金が必要かを予想し、銀行や証券会社に対して効率的な資金調達ができるよう提案を貰い最適なものを選びます。金融会社との取引は信用が重要視されており、経営トップ同士の懇親会も行われるなど重要な渉外案件なども発生します。これの日程調整は非常に大変ですし、セッティングのミスは許されません。それでも、普通は知りえない豪華な会席の世界を覗くことができるのは少し楽しかったりします。企業の血液と言われるお金の流れを知ることは、会社経営の手綱を握ることでもあります。

税務は、また会計とは少し世界観が異なる仕事になります。税金をいかに適切に計算して納めるか、税務リスクをどう抑えるかといった課題に対し検討し、多くの場合外部専門家(税理士法人)などの外部リソースを使い問題をクリアにします。税務は基本的会計知識が理解できていないと仕事になりません。法人税の計算は、計算された利益に対して税務特有の調整を行うためです。税務調査で指摘されるような不適切な処理をなくすため、会社全体の処理を監督する仕組み作りも仕事の1つでした。

こうした充実した経理部生活のなかで感じたのは意外な気づきで、間接部門の仕事は、ノウハウの引継ぎと業務効率化の両方がなければ成り立たないということです。後輩も増えてくるなか、組織のなかにおける自分の役割というものを意識するようになりました。

私は部署が厳しい環境のなか、ほぼ根性で乗り切ってきた経験があったので、後輩に対しても同じように「根性でがんばれ」と思うこともありました。しかしすぐにそれでは事がスムーズに運ばないことに気づきました。当たり前ですが、当人にとって難易度の高い業務を「根性でやれ」の一言で指示されても、モチベーションも低くなりえるし、非効率な方法や不適切な方法で作業してしまう可能性が高くなります。

私の会社内に限らず、世の中には“いつだって忙しい部署”という職場が存在します。通常、部署の適正人員は会社の上位者の判断で決められ、採用や異動でコントロールしています。会社全体で人件費を負担できないという状況を除けば、上位者にとっては「忙しいそうにしているけど、この程度の仕事であればこの人員で十分だろう」と考えられているということです。

これを解決するには①現在の業務量を説得力ある情報をもって説明し人員増を訴えるか、②部署内外問わず巻き込んで業務効率化を進めることが必要です。いずれも簡単ではありませんが、私はどちらも併用して環境改善を進めることが重要だと考えています。

組織のリーダーとして働き始めた現在

9年目あたりから現在に至るまでのここ数年は、部内のあるグループのリーダーとして働いています。

経理のリーダーは、専門知識を得ることはもちろん、グループの統制を行うことが重要な仕事です。チームの人員体制を整え、誰が何の仕事を進めるか、改善すべき業務は何かを見極め、戦略的に指示を出します。

後輩や派遣社員の方に指示を出すことはあっても、グループ全体の仕事を把握しコントロールするというのはプレッシャーもありましたが、それも少しずつ慣れてきました。

自分が自分の仕事をしっかりやり遂げる姿勢を見せ、自分の指示や判断が適切だと分かってもらえれば、周りは自然に協力的になってくれます。それが分かると、自分の言動や振る舞いもより研ぎ澄まされたものに変わっていくように思います。

今は、私自身さらに勉強しなければならないことを突き詰めていき、社内では人を動かせる人でありたいと考えています。

ポイントサイトの活用術

「ポイントサイト」を一言で表すとウェブ広告の集合サイトです。

経由してECサイト利用やヘアサロンの予約を行うことでポイントが貯まります。