今回のキーワード 派遣 経理 仕事内容
派遣の経理関係の求人に応募する際に想定しておくべき、基本的な職場の業務内容を書きたいと思います。採用する側の視点から見た、一言アドバイスも入れてあります。
経理の職場を知りましょう
派遣の経理の仕事はこれらが基本
- 伝票処理(仕訳)
- 支払処理
- 入金処理
- 集計 / 計算
- 資料作成
経理部門で募集されている求人に申し込み、採用されると、たいていは上記5つのいずれかを担当することになります。
一つ一つ簡単に解説したいと思います。
1.伝票処理(仕訳)
一般的に、会計伝票と言われるものの処理です。シンプルな例は下記の通りです。
(例)広告会社から10,800円(税込)の請求書を受け取った。
以下の仕訳を会計システムに入力した。
広告費 10,000円 / 未払金 10,800円
消費税 800円 /
このように、何か取引の証憑や、それに類する依頼等に従って会計仕訳をシステムに入力する業務です。実際の職場では業種や部署、担当によって様々なパターンがあります。
あまり不安になる必要はなく、取引に応じた仕訳を自分で考える必要はなく、パターンが決まっていたり、都度教えて貰えると考えていいでしょう。
簿記3級の取得で、仕訳の基本は理解できます。
2.支払処理
自社が取引先にお金を支払う際に、実際に振込処理をする担当です。どの取引口座に、いつまでに、いくら払うかといった情報は、職場で指示されたりデータが提供されたりします。
(例)月末にA社に500万円、B社に200万円支払う必要がある。
自社メインバンクのインターネットバンキングにログインして、銀行端末に振込情報を入力した。パソコンで承認申請ボタンを押して、上長に承認を依頼した。
支払処理のミスは、間違いが会社の損害や、相手の会社に迷惑をかけることになったりします。慎重な作業が求められます。
ただし、難しいことを考えるような業務ではなく、定められたステップを丁寧にこなせばミスなくできるような仕組みになっています。
3.入金処理
企業が、取引先から支払いを受けた際に、誰から、いつ、いくら入金があったかを確認します。その内容を、自社の債権(売掛金や未収入金といったお金をもらう権利)のどれに該当するのか照合します。
(例)月末に、C社から120万円の入金、D社から150万の入金があった。
インターネットバンキングにログインし、自社口座の入出金履歴を確認した。
入金の内容から、先月にC社に売り上げだ品代の入金と、D社に貸していた150万円の返済であることを確認した。
支払いと違い、入金情報の照合は、必ずしも自社の債権と金額が一致するわけではありません。振込手数料が抜かれていたり、約束の期日とは異なるといったことがあります。経験則からくる適切な処理が、業務全体のスピードを左右します。
4.集計 / 計算
経理の職場には、会計に関する処理を行うために、数字を集計したり計算したする作業が多く存在します。
- 受け取った情報をエクセル等で集計する作業
- 受け取った情報をシステム上で集計する作業
- 集計された数字を、システム等で計算処理する作業
ただし、自ら複雑な数式を考え、難しい数学の問題を解くような作業が、派遣に任せられるようなケースはまずありません。引継ぎ等でその方法を理解すればできる、四則演算で行うような計算です。
※ 四則演算=足し算、引き算、掛け算、割り算の4つ。
(例)8つの他部署から、来月の資金需要データを受信した。
8つの部署から受領した、8つのエクセルシートの数字を合計する。
複数のエクセルブックを1つエクセルブックにまとめて合計版を作った。
この手の作業は経理の職場には多く存在し、それが単純作業に近いものであれば派遣に任せられることが多いです。
多くの場合は、慣れることで問題なく処理できるようになります。その後、ミスが多くなるか早く正確にできるようになるかは、職場の先輩のアドバイスや自信の能力によって変わっていきます。
5.資料作成
会計データを使い、資料を作成することを任されることもあります。代表的なものは、財務諸表(損益計算書、貸借対照表)になります。会計システムが発達している現在、簡単なデータ加工すればできるようになっているものがほとんどです。
(例)先月の会計処理(仕訳)がすべて会計システムに入力されたという連絡を受けた。
会計システムから損益データを抽出し、エクセルに貼り付けた。
貼り付けることで損益計算書が完成し、チェックをして提出した。
派遣として、資料の作成作業を担当した場合、ただ作るだけでなくその数字の増減にも興味を持つことができるとスキルアップに繋がります。
例えば、先月よりも、今月の方が利益が減ってしまったという結果が出たときに、原因を読み解くということです。売上が減ったのか、経費が増えたのか、それを知ることで数字の繋がりが理解できるようになります。
経験がスキルアップ、キャリアアップにつながりやすい
経理は業務経験を経ることで、次の職場での活躍に繋がるスキルを得ることができます。派遣で経験を積み、その会社でそのまま正規採用されたり、転職して年収を上げたりと可能性が広がります。
経理に興味があれば、ぜひ一度チャレンジしてみて下さい。派遣であれば、経理が合わなかったり、何か失敗してもまたやり直せます。
しかし、経理が「合ってるな」と思えたら儲けものです。そのまま経理マンへの道を突き進んで下さい。