今回のキーワード 新卒 一般職 経理
私は、新卒で上場企業の一般職として入社し、経理部として一通り部内のローテーションを終えました。企業の採用は、総合職と一般職に分かれていることがあります。一般職の就職活動と、経理事務についての参考情報をまとめます。
一般職採用を知る
一般職採用とは? 定義を確認
(大辞林 第三版より)
一般職=企業で、主に日常的業務のみを行い、転居を伴う人事異動がなく、昇進・昇級に限度がある職。
総合職と一般職、どう違う?(エン転職より)
平たく言うと、総合職のサポート業務や事務処理を中心に担当することになります。
新卒の一般職はどのような部署に配属されることになる?
一般職で職種別採用をしていることはまれです。その企業がどのような事業を経営しているかによりますが、その会社にあるあらゆる部署に配属される可能性があります。
一般職は、職場に配属されてからそこで専門性を求めらることもありますが、まずは汎用性や柔軟性、正確性といった基本的な能力の水準を求められて採用されると考えましょう。
一般職の収入は総合職に劣るが長く務めやすい
職場の責任が、総合職にとって限定的なのは、一般職と派遣に共通しますが、大きな違いがあります。一般職は、派遣社員と違い正社員であり会社の制度が整っていれば有効活用できます。
代表的なものが、出産休暇、育児休暇です。給与の一部を貰い続けながら、長期にわたって会社を休むことができます。そして復職ができるという絶対的なメリットです。
何より一般職の給与は、非正規である時給制の派遣社員の水準より大幅に高くなります。
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選考では経理に対する意識や能力をアピールする
差が付きにくい就職市場だからこその差別化
自分の強み(自己PR)や志望動機は、様々な書籍やWEBサイトがあるのでここでは割愛します。ただ、一般職の募集に応募するということは、何をアピールするかを考えるのは難しく、他社とどんぐりの背比べになってしまうことになりがちです。
私のおすすめは、経理に対する意識や能力をアピールするこということです。
一般職が配属される部署は様々ですが、どの職場でも求められる処理があります。それが経理です。
経理部でなくても、各部署が活動した結果として経費が発生し、その情報を整理したり費用を選択し、簡単な会計処理をする担当が必要です。進んでいる企業はシステム化されている業務もありますが、情報をデータ化したり人の判断が求められます。
経理事務を正しくスムーズに行うことは、会社の事業運営をサポートするということに繋がります。
一般職で「会計の基礎知識があります」というのは、企業側にとって好ましい能力です。
一般職を志望する際のエントリーシート・面接の準備
エントリーシートにおける志望動機のポイント
一般職で採用される方のキーワードを一つあげるとしたら、「安定感」です。自分の個性や強みを安定感という隠れたキーワードに関連させて、仕事に活かせるということをPRしましょう。
同じ職場で働きたいと思わせることができたら、採用されます。
- 職場では大小のトラブルや不条理があるが、過剰な反応をせずに取り組めるか
- 日々、人としての最低限のコミュニケーションがとれるか
上記2点、職場に対して安定的な労働力と良好な関係を供給してくれるかどうかが、実際の職場では非常に重要です。
こんな簡単なことをPRすればいいの? と不安になるかもしれませんが、これが一番重視すべきポイントです。どんなに自分を大きく、特別に見せたりすることより、自然体のあなたの強いところを探してください。
そして、その強みをこの「安定感」につながるかたちでPRできれば、説得力のあるエントリーシートが書けると思います。
もう一つ、おすすめアドバイスをするとしたら、勉強できる姿勢をアピールしましょう。
企業の一般職のなかには、仕事を含め物事に興味が持つことができない方がいます。職場で必要な基本的な知識を自分から学ぼうとしないで、部署にとってお荷物となってしまうパターンです。
勉強できる姿勢=職場で必要な知識を、能動的に学ぼうとし、理解しようとする姿勢
冒頭で経理知識のメリットを記載しましたが、そこに絡めて「興味をもって簿記の勉強をした」とアピールできると強いと思います。
- 職場における「安定感」のアピールで表現する社会人としての適性
- その「安心感」を裏付けるあなたの経験(家族、学校、趣味、就職活動)
- 「勉強できる姿勢」を示すことで採用側に与える安心感
この3つ項目を満たせば、必要な中身は十分となります。あとは文章を推敲し、構成や表現、加筆修正すべきポイントをブラッシュアップするだけです。 その作業は、大学の先輩やキャリアセンターで他の人にもぜひ見てもらってください。 こうするともっといい、という意見をきっと貰えます。
面接における受け答えの準備
エントリーシートで“あなた”の経理に対する志望動機ができたら、そこで聞かれたことを適切な時間で素直に答えるだけです。
面接の方法について様々なことが書かれた書籍等がありますが、実際の面接の場でアウトプットできることは本当に限られています。簡潔にポイントだけ列挙します。
- キャリアセンターの職員の方や採用日程が早めの選考を受けて面接に慣れる
》本番で慌てないこと以上に、自分の発言や論法を固めるためです
- 前傾姿勢になりすぎず、早口にならない
》余裕がない思われると面接官も不安になります
新卒で一般職を志望する方へ
一般職の就職活動と経理をアピールにした具体的な対策を書かせて頂きました。社会人になると、一般職の魅力がよくわかります。女性の働き方改革が少しずつ進みつつある現在、女性の採用を前提としている一般職に対する職場環境の改善は良くなっています。
ライフステージに対応した職場の制度を活用し、十分な収入を得ることができる一般職への就職はおすすめです。目指すと決めたら、よく準備し内定を勝ち取ってください。