2018年から約3年間、JALのサクララウンジのJAL特性オリジナルビーフカレーの再現を試み、何度も作り食べてきました。
しかし2020年10月、一般販売で本物のカレーがJALの公式通販(JALショッピング)にて冷凍食品として限定販売されました。
JALショッピング、「JAL特製オリジナルビーフカレー」販売終了 マイル交換も – TRAICY(トライシー)
その商品パッケージには原料の記載もありました。食品表示法で規定されているためしっかり内容がわかるようになっています。
過去の経験、そして公式通販の食品表示を活かし、より完成度と再現性の高いレシピを試しました。ぜひ活用頂きご自宅で再現してみて下さい。
もくじ
過去の試作で足りなかったところをカバー!今回の変更点
マイナーチェンジを経て見直した食材一覧
公式通販の食品表示は以下の通りです。
名称 | カレー |
原材料 | 牛肉、人参、ソテーオニオン、カレールウ、りんごパルプ、デミグラスソース、砂糖、牛脂、トマトペースト、ビーフミートペースト、セロリ、小麦粉、生姜、食塩、植物油脂、コンソメ、カレー粉、にんにく、ウスターソース、チャツネ、クミンパウダー、カルダモンパウダー、ブイヨン、ローレルパウダー/カラメル色素、調味料、酸味料、香料 |
これは大ヒントですね。想定したレシピは基本合っていましたが、新たな気付きも。
- トマトペーストやチャツネが使われているのは想定通りでした。後味に残る酸味と甘みはJAL特性オリジナルビーフカレーの特徴です。
- 新たな発見はりんごパルプとウスターソースです。今まで私は入れていませんでした。なるほど、これでフルーティーさを補完しているということか…。
JALの空港・ラウンジ統括の相原さんのインタビューでも以下のコメントがあります。
現在の弊社のカレーは食べてみると舌先に独特の甘みを感じた後に、ふくよかな果実がやってきて、牛肉のうま味が広がり、最後にスパイスが長く口の中に残っていきます。この味がお客様に喜ばれています。
https://magazine.tabelog.com/articles/1267
これを踏まえ、果実のフルーティーな味は、りんごとソースを使って整えることにします。
結果、一部を入れ替え以下の材料を揃えました。
本来はルー1箱で4~5皿分ですが、このレシピで作ると、3~4皿分しかできません。
- ルー(S&B プレミアムディナーカレー中辛)
- カレーパートナー(マンゴーチャツネ)
- 水(200ml)
- カットトマト缶 or トマトピューレー(50g)
- 赤ワイン(100ml)
- 牛肉(肩 or ももブロック350g)
- 玉ねぎ(2つ)
- 人参(1本)
- りんご(1/3個)
【材料情報の補足】
1.ルーはディナーカレーのプレミアム中辛。プレミアムはフォンドボー入りです。売ってなければ普通の中辛にカレーパートナーのフォンドボーを別途追加してもOK。
2.トマト缶はちょっとしか使わないので余ります。
5.赤ワインは安いものでOKです。数百円ので十分。
6.牛肉は、ブロックを選択しました。カレー用として売っているお肉だと、煮込むとJALのものより小ぶりになってしまいます。自分で大き目にカットしましょう。
必要な調理器具は圧力鍋とハンドブレンダー
調理器具でキーとなる2つの道具があります。
- 圧力鍋…野菜と牛肉を柔らかくするのに必要です
- ハンドブレンダー…柔らかくした野菜を細かくしてルーに溶け込ませます
圧力鍋とハンドブレンダー、これらは少し前までうちの家庭にもなかったものですが、縁あって使用するようになってから料理の幅が広がりました。時間と手間を掛けずに食材の調理が可能になり、今回もカレーのレベルを完成形へと押し上げてくれました
決定版!オリジナルビーフカレーの作り方
玉ねぎと人参とリンゴ、牛肉をカットします
玉ねぎと人参、そしてりんごを粗めのみじん切りにしておきます。あまり細かくせずとも、最終的にハンドブレンダーを使うので荒くても大丈夫です。
牛肉のブロックは大きめにぶつ切りにします。
圧力鍋で柔らかく煮ることができますが、一回り小さくなってしまうので、思い切って出来上がりイメージの1.5倍ほどの大きさでカットします。
軽く塩コショウを振って馴染ませます。
圧力鍋で具材を軽く炒めます
圧力鍋で大さじ1くらいの油を温め、玉ねぎ、人参、りんごを中火で炒めながら軽くなじませます。
私は、今回オリーブオイルを使いましたが、バターを使っても美味しくできます。
焦がさないようにササッと動かしてください。
続いてお肉も入れます。表面に軽く焼き色が付くくらいで大丈夫です。
2、3分炒めればOKです。
水分、フォンドボーを入れて圧力工程へ
次の圧力工程に入る前に、水100ml、赤ワイン100ml、カットトマト缶50gを入れ、そこにルーに付属しているフォンドボー(図の左側にある黒い袋)を加えます。
フォンドボーが混ざるよう、軽く1分くらい火を入れて溶かします。鍋の中はちょうどひたひたくらいの分量になっているかと思います。
火を入れながら混ぜてフォンドボーが全体に溶け込むのを確認します。
ここからお肉とお野菜を柔らかくするため、鍋の圧力機能を使って煮込みます。
私の使用しているT-falの圧力鍋では、写真手前のつまみ(圧力調整おもり)を「お肉」のマークにあわせます。
最初は強火で火にかけて、10分くらいするとピーという合図の音が鳴るので。中火に切り替えます。
そこからさらに20分火にかけ続けます。お肉ほろほろの柔らかめが好きな方はさらに+5分してもいいかもしれません。
火を消し、安全ロックピンが下がったら蓋を開けます。中身は野菜はかなり柔らかくなっています。
お肉を取り出し野菜をハンドブレンダーでトロトロにします
圧力工程を終えた鍋から、ここでお肉だけ一時的に別容器に取り分けます。
鍋の中が野菜とりんごだけになったことを確認します。
ここでハンドブレンダーの出番です。
ブレンダーの先端にあるアタッチメントにブレンダーシャフトを接続します。
そしてスイッチを入れたブレンダーを鍋に残った野菜に向けてカッターにかけていきます。
面白いくらいに野菜の形がなくなり、煮汁に溶けていきます。
ブレンダー処理が完了したら、お肉をお鍋に戻します。
ルーとマンゴーチャツネを入れ5分ほど煮込ん仕上げです
最後の仕上げです。
ルーとマンゴーチャツネ、ソース、お水50mlを入れ、中火で焦げないように煮込みます。その後、粘度の様子を見て水を最大50ml加えて調整します。
水分の量について
本来ルーの箱裏に記載されている水の分量は500mlですが、ここまで水分は、合計300~350mlしか入れていません。(水150~200ml、赤ワイン100ml、トマトピューレー50ml)
圧力鍋を使っている関係もありますが、このレシピでは水分少な目で作るようになっています。あまり余分に水を入れると、全体の旨も薄まってしまうので注意が必要です。
5~10分ほど煮込んで完成です。
レシピのは完成度は十分! 食べた感想
これは”ほぼ”JAL特性オリジナルビーフカレーです
美味しい!!
この味はJALの国際線サクララウンジで食べることができるあのカレーの味に激似です。
ルーの一口食べると舌先に若干のフルーツの甘みを感じ、一口噛むと圧力で柔らかくなった牛肉の旨みを感じます。後味に残るのは玉ねぎの溶けた欧風カレーのスパイスの濃厚な味わいです。
このときはハイボールを合わせましたが、スパークリングワインを合わせたいです。
レシピは過去のバージョンからもだいぶ磨きがかかり、これにて完成としたいと思います。
このカレーを再現するときのポイント
- 赤ワイン、カットトマト、マンゴーチャツネで味に深みを加える
- 玉ねぎと人参、りんごはルーに溶け込ませる
- 牛肉はブロックを買って自分で大きめにカットする
- 結果的に水は500ml使わず350ml程度の水分となる
- 圧力鍋とハンドブレンダーを使用し仕上げレベルを上げる
なるべく簡単に、かつ、なるべくこだわって作れるレシピとなりました。今回は自画自賛です。
今回お勧めの調理器具のリンクを以下に貼っておきます。私が使用しているのは、T-falの圧力鍋とブラウンのハンドブレンダーです。
ぜひご家族や恋人に作ってあげてください。大好評間違いなしです。
以上、「再現レシピ決定版!サクララウンジのJAL特性オリジナルビーフカレーを作る」でした。
門外不出の味のヒント、公式通販から出ました。参考にします。